持続的に目を使った時に、眼痛、かすみ、羞明、充血、流涙などの目の症状や頭痛、吐き気、肩こりなどの全身的な症状を起こす状態を眼精疲労、疲れ目といいます。健常者であっても仕事量が増えればある程度訴える症状でもあります。
しかし近年、現代人の過度に近くを見続ける生活習慣+コンタクトやメガネの度数が過矯正状態になっている症例の多い事が、眼精疲労の重症化や症例数の増加に拍車をかけていると考えられます。
また、眼瞼下垂に伴い額を使って無理にまぶたを上げようとすることも眼精疲労の一因となります。
①屈折異常(その人近視・遠視・乱視の状態をみきわめ、ピントがどこにあっているか)
②調節障害(20歳代で8D、30歳代で7D、40歳代で4Dと年齢とともに調節能力は低下)
③眼位異常・輻輳不全(近くを見るときにより目になるが、その機能障害)
④ドライアイ・涙液減少症などがあります。
⑤眼瞼下垂
対策としては、屈折異常に対しては眼鏡やコンタクトレンズの適切な調整をし、調節機能を助けるような眼精疲労用めがねを使用するのも効果的です。
調節障害には、休息を取る事が基本となりますが、ホットタオルや目元じんわりスチーマーといった蒸気を利用した眼周囲を温める治療は、調節力を改善・回復する効果があることが立証されています。そのため、午後3時や4時頃、10分間の休息時間を利用して有効に調節力を回復させるのもいいかもしれません。
また疲れ目用ビタミンB12剤点眼やドライアイに対してのジクアス点眼や人工涙液、ヒアルロン酸の点眼も有効と考えられます。