最近は4歳でも上手に視力検査ができるお子さんが多くいらっしゃいます。
順調に視力が育っているか、確認しませんか?
生まれたばかりの子供の視力は、0.2~0.3の視力しかありませんが、成長するに従い、視力が育っていくと考えられており、正常に生育していくためにはいくつかの条件があります。
① 7~8歳までの時期であること
② 網膜上の黄斑部にピントが合うような状況であること
重要なのは時間的な制約があることです。
つまりいくら状況を整えてあげても、10歳ではもう手遅れになってしまいます。
そのため、遠視や乱視が強かったりした場合には、2~3歳の小さいお子さんでも治療目的のめがねをかけさせることがあります。
これは、この時期でないと正常な視力が生まれて来ないためです。成長に伴って遠視等は軽減していく可能性もあり、めがねが不必要になる事もあります。
また、良好な視力を獲得してしまえば、めがねがなくても視力は低下しません。でも弱視(正常な視力まで成長できなかった状態)のままだと、大人になっても自動車運転免許証も取れないなんてこともあるのです。
子供の眼球のサイズは大人よりも小さく、小学校高学年の身長が伸びる時期に眼球も成長してそのサイズが大きくなって、近視が進む事が多いようです。またこのような時期に近くを長く見続けた結果、一時的に近視の状態に陥る仮性近視(偽近視)が起こる場合があります。
この場合は、目の調節を休ませる点眼薬(ミドリンM)を用いて、治療することがあります。
もし、近視で黒板の文字が見えない等の不都合が生じて来たら、めがねを作成して使用を薦める事があります。
この場合のめがねは、幼少時にかけなくてはならない遠視や乱視のめがねとは異なり、常にかけ続ける必要はなく希望に応じて使用すればいいものです。
ただし、裸眼視力が0.1を切ってくるような近視になってきた場合は、眼鏡の常用が必要です。常用しないで無理に裸眼で見ようとする事を続けていると、本来の度数よりもかなり強い度数でないと視力が出にくくなる事があります。
もしコンタクトレンズに移行する場合にも、適正な眼鏡を常用している事がコンタクトレンズを処方する条件になります。
実際、小学校高学年でスポーツをする時や中学生になれば、コンタクトレンズの使用も可能になりますが、必ず使用している眼鏡をお持ち下さい。一般に最初に使用するコンタクトレンズは、手入れの必要のない使い捨てのコンタクトレンズの使用を勧めます。
オルソケラトロジーといった夜間に特殊な形をしたハードコンタクトレンズを装用して角膜の形を変え、日中は裸眼で過ごす近視矯正方法も生まれてきています。
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