角膜や結膜に何か飛んできて入ったために、異物感が出て、痛みや涙が出る、充血などの症状を起こす外傷です。早期に取り除かないと、症状が続くだけでなく、感染症を起こすことがあります。
よく見られる角膜異物のひとつに、鉄工所などでの作業中に飛び込んでくる鉄片異物があります。また、スクラブ洗顔剤などの粒子が入る結膜異物などもあります。そのほか、庭仕事中に入る植物片や虫、砂などさまざまな異物があります。
ご自宅にある目薬をさしたり、洗眼したりすることで流れ出ることもありますが、あまり無理をされますと、異物の種類によっては角膜や結膜に傷をつけることがありますので、早めに眼科を受診されることをお勧めいたします。異物は綿棒やピンセット、専用の針などを用いて除去します。砂などの細かい粒子は洗眼しなければ除去できないこともあります。
誰でも、日常的に目に異物が入ることはありますが、異物感がいつもより強い、充血がひどい、などの症状がありましたら、自己判断せずにぜひ眼科を受診してください。植物片による角膜感染症は重篤な病気ですし、異物の入った場所によっては、視力低下などの後遺症を起こすこともあるのです。
異物を除去してもらっても、異物感が残ることがあります。異物が除去されていないと思って再度受診されることもあります。異物が入ると、異物が動いたため、あるいは目をこすったために角膜に傷がつくことがあります。異物が除去されても、この傷は数日残るため、異物感を感じることがあります。主治医によく確認してください。