手術前が近視の場合、術後正視となるようにレーザー矯正量を設定しますが、予定よりもレーザーによる効果が強くでてしまった場合、結果として術後遠視にしあがってしまうことがあり、過矯正の状態となります。過矯正の程度が強いと裸眼視力も出にくく、眼精疲労や頭重感などの原因になることがあります。
手術後約半年間は涙の分泌量が減って、ドライアイ症状を訴えることがあります。フラップを作成する事で、角膜内に分布する神経線維が切断され、まばたきをしてもその刺激が涙腺に伝わらず涙の分泌が阻害されてしまうために起こります。程度がひどい場合には、涙点プラグなどを使用することもありますが、基本的には人工涙液の点眼で経過観察を行います。
手術後3-4か月は約40%の人が感じますが、術後1年経つと気になると答える人は、5%程度に低下します。治るのではなく慣れると考えられています。
レーザー照射は瞳孔中心に施行されるべきですが、なんらかの問題(頭位や眼位異常、瞳孔誤認識等)で本来の照射部位からずれて照射されている場合があります。症状としては、視力障害、ハローグレアの増強等があります。角膜厚に余裕がある場合などでは、トポガイドレ-シックなどで再手術することがあります。
フラップ下に自己細胞が迷入して増殖が起こり、術後乱視が出たりフラップが融解する事があります。増殖変化が見つかったら比較的早期に除去しておく方が安心です。
表面の照射、PRK、Epi-LASIK、、LASEKの術後に出現することがあります。年齢の若い人、近視の強い人(-8.0D以上)、乱視の強い人に起こりやすい合併症です。もし起こってしまった場合には、点眼治療を行いながら濁りが自然に薄くなるのを待ちます。1年以上経ち、濁りが軽症化した状況で、再度レーザーで濁りを消失させる再手術を行うことがあります。